目次
設計方針の決定
自作キーボードの筐体設計は、DHU筐体を元にするか、新規に設計するかで迷いました。
- スキャン活用の検討
- 3Dスキャナで筐体をスキャンし、取得したデータを加工するか、寸法を参考に新規データを作成するかを比較検討。
- 結果的に新規設計を採用
- スキャンデータは細かすぎるため、基準寸法だけを参考にして、FreeCADでモデルを新規に作成しました。
DHU筐体の3Dデータ
使用ツールの選定
3Dスキャナ
スキャンデータはそのまま使いませんが、トラックボールユニットのサイズを確認するなど、採寸するためにRevopoint MINI 2を活用しました。
- 高精度なスキャンが可能で、ソフトウェア RevoScan5 も優秀でしたが、30cm程度の大きな対象には不向きでした。
- 黒い対象物はスキャンしづらいため、以下を使用して対処しました:
- スキャン用白色スプレーで着色
- 参照ポイントマーカーを貼り付け、マーカーベースのスキャンに対応。
CADツール
- FreeCADを選択。Fusion 360 も候補に挙げましたが、ネットワーク認証が煩わしく感じたため、使用を見送りました。
- KiCadとの連携も可能で、以下の参考情報を活用しました:
FreeCADの使い方と工夫
- 学習リソース
- FreeCADの操作は以下を参考にしました
- モデル作成時のデータサイズ対策
大規模データの重複を抑制するため、以下のテクニックを活用:- クローン機能
-
- 切断機能
- はめ込み設計の寸法調整
ケースのはめ込み精度について以下の記事を参考にしました
3Dデータ完成
3Dプリント依頼と完成品
プリント依頼の参考情報
以下のサイトを元に3Dプリント業者を選定しました
完成品
使用素材
- 素材には強度と仕上がりのバランスが良いMJF(Multi Jet Fusion)を採用。
- 外装全体は黒色、トラックボールのボタン部分はグレーを選択。
- 注意点:グレー部分は指紋や汚れが目立ちやすいと感じました。
次に向けて
次回は、組み立て編で、筐体に基板やスイッチを取り付けます。
トラックボールとボタン周辺部